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ちゃんと知ろう自分のカラダ
ーー過剰な吠えやいたずらなど問題行動が目立ちます。 どうすれば改善するでしょうか。 飼い主から見て問題行動と思えるものの多くは、犬の行動欲求を満たせていないことから生じます。日頃から長時間の留守番をさせていませんか?犬の最大のストレス要因は「退屈」だと考えています。犬は元々、群れで協調しながら生活する習性があるため、単独でいることに特にストレスを感じやすい生き物です。このストレスが、過剰な吠えやいたずらなどの問題行動を引き起こす原因になります。 共働き家庭の場合、1日平均8時間は留守番をすることになります。人間で言い換えると、スマホやテレビも見ることができず一人にさせられるような感覚です。コロナ禍で行動制限を余儀なくされた頃、皆さんも退屈で仕方なかったでしょう。留守番が多い犬は、そのようなストレスを毎日受けていることになります。飼い主が帰宅後、散歩に行くとしてもせいぜい1時間ほどで、しかも日が落ちて暗い中の散歩では犬にとっていい刺激になりません。 2017年にイギリスの王位獣医学校のシャーロット・バーン博士は「(人間と同じように)動物も退屈を苦痛と感じていて、(犬だけでなく)家畜や動物園の動物は、刺激が少なすぎる状態にあるため、脳の神経細胞(ニューロン)が死んでしまう」と報告しています。「うちの子はいたずらをしないからいい子」と話す方もいらっしゃいますが、刺激が少なすぎて鬱のような状態になっていることも懸念されます。 問題行動の予防や改善のためしつけを通した学習よりも大切なのは、日頃から犬の行動欲求を満たしてあげることです。一緒にいられる時間に、おもちゃだけを与えてひとりで遊ばせていませんか?短い時間の抱っこや撫でるだけではなく、一緒に遊んでコミュニケーションをとる時間を積極的に増やしましょう。 私が代表を務める、犬の飼い主教育を目的としたしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール」ではスクールでお預かりし、様々な社会経験を積ませる「犬の幼稚園」を運営しています。仕事の都合などで留守番の時間が長くなってしまうことは仕方ないことですが、愛犬の幸せのために、こういったサービスを利用することも検討してみてはいかがでしょうか。 カルテコでストレス度合いをチェック わたしと大切な家族の健康管理「カルテコ」7日間無料お試しはこちら ⇒https://karteco.jp/ 【App Store】 【Google Play】 主なストレスサインとして体をかき続ける、手を舐める、フケが出る、過剰な吠え、興奮性が高く落ち着きがないことなどが挙げられます。犬のストレスを定量的に検査するためには、採血をしたり尿を採取したりと時間も労力もかかります。「カルテコ」アプリでは、お腹や肉球などのピンク色の部位の動画を10秒間撮影するだけで、自律神経の状態や脈拍数、呼吸数が計測できます。愛犬のストレス度合いをチェックし、普段と違うなと感じたら獣医師やトレーナーなど専門家に相談してくださいね。 ---------------------------------------- 参考:犬にウケる最新知識 (ワニブックスPLUS新書)(鹿野先生著書) 株式会社Animal Life Solutions 代表取締役社長 鹿野正顕先生 1977年、千葉県生まれ。麻布大学介在動物学研究室(旧 動物人間関係学研究室)で人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングを研究、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。麻布大学卒業後、人と動物の関係に関する専門家やドッグトレーナーの育成を目指し、株式会社Animal Life Solutionsを設立。犬の飼い主教育を目的としたしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール」の企画・運営をしながらドッグトレーナーとして指導にも携わっている。2009年には世界的なドッグトレーナーの資格であるCPDT-KAを取得。日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT)理事長。 https://www.study-dog-school.com/member/entry/masaaki-kano-phd
ペットは人間と同様にストレスを感じることがあります。私たちがささいなことにストレスを感じるように、ペットたちも常にストレスにさらされています。ストレスが原因で異常な行動をとったり、体調を崩し治療が必要になる場合もあります。今回のコラムでは、ペットのストレスの原因、サイン、対処法について解説します。 https://www.sbiprism.co.jp/column/column_64.html?MDV_clm ※外部サイトに遷移します ペットの健康状態をチェック!!「カルテコ」7日間無料お試し 【App Store】 【Google Play】
自律神経は、心臓や血管、呼吸器官、消化器官などの内臓器官をコントロールする神経系です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、それぞれが対立的な働きを持ちます。交感神経はストレス反応や興奮状態に、副交感神経はリラックスや休息状態に関与しています。 自律神経の働きは一日の中で時間帯により変化し、自律的にバランスを取りながら働いています。自律神経は心身の健康に欠かせない役割を果たしており、自律神経のバランスが乱れることで、さまざまな病気や不調が引き起こされることがあります。この働きは、犬や猫などのペットでも同様です。 そこで獣医師の藤沼淳也さんに聞きました。 ―犬や猫の自律神経のバランスが乱れると、どのような症状が出てきますか? 下痢や便秘になる子が多いです。交感神経が優位な状態が続くと涙が減ってドライアイになったり、血糖値を上げるホルモンが出続けることで高血糖になり、糖尿病になったりすることがあります。また、朝方や夕方~夜にかけての交感神経と副交感神経の活動性が切り替わる時間帯は、不整脈が起こりやすくなる傾向があります。 ―自律神経のバランスが乱れる原因にはどのようなことがありますか? 引っ越しなどの環境の変化や、工事などの大きな音がストレスとなり、自律神経のバランスが乱れる原因になります。犬や猫は人間と違い、環境の変化や音の原因が理解できないため、ストレスを感じやすいです。また、猫の方がより敏感な子が多く、触られるだけでストレスになることもあります。物音でパニックになってしまうこともあるため、診察の時も音には気を付けていました。 ―自律神経のバランスを整えてあげるにはどのようにしたらいいでしょうか? まずは環境を整えてあげることです。また、触れ合うことでリラックスしやすくなります。嫌がらなければ優しく撫でたり、お風呂に入れたり、マッサージをしたりすることは自律神経のバランスを整えるのに効果的です。 ―自律神経の状態はどのように把握するのでしょうか? 脈拍数や呼吸数を計測し、その値から自律神経の状態を把握します。 ―正常な脈拍数・呼吸数を教えてください。 安静時における脈拍数・呼吸数はそれぞれ以下の通りです。 ・呼吸数 犬猫ともに10~30回/分 ※40回/分以上は呼吸が苦しい時・脈拍数 小型犬:60~80回/分、大型犬:40~50回/分 子犬の場合は倍で、220回/分以下 猫:140~220回/分 ―自宅での脈拍数・呼吸数の測り方を教えてください。 脈拍数は左胸に手を当てて測ります。呼吸数は、胸の動きを数えます。 ―診察時に安静時の状態が分かりづらいことはありますか? 動物病院の前を通るだけで嫌がったり、ケージから出てこなかったりと、ストレスを感じて脈拍数が高めになる傾向があります。自宅で測った脈拍数・呼吸数の数値があると、診察に役立ちます。 「カルテコ」アプリでは、お腹や肉球などのピンク色の部位の動画を10秒間撮影するだけで、自律神経のバランス、脈拍数、呼吸数が計測できます。 https://www.mdv.co.jp/solution/personal/karteco/ ※現在は犬に対応、猫向けは準備中です 監修者プロフィール 獣医師 藤沼 淳也 氏 獣医学部卒業後、動物病院にて臨床業務に従事。猫専門病院の院長を経て、現在はより良いペットの生活環境の構築に尽力。
ーー過剰な吠えやいたずらなど問題行動が目立ちます。 どうすれば改善するでしょうか。 飼い主から見て問題行動と思えるものの多くは、犬の行動欲求を満たせていないことから生じます。日頃から長時間の留守番をさせていませんか?犬の最大のストレス要因は「退屈」だと考えています。犬は元々、群れで協調しながら生活する習性があるため、単独でいることに特にストレスを感じやすい生き物です。このストレスが、過剰な吠えやいたずらなどの問題行動を引き起こす原因になります。 共働き家庭の場合、1日平均8時間は留守番をすることになります。人間で言い換えると、スマホやテレビも見ることができず一人にさせられるような感覚です。コロナ禍で行動制限を余儀なくされた頃、皆さんも退屈で仕方なかったでしょう。留守番が多い犬は、そのようなストレスを毎日受けていることになります。飼い主が帰宅後、散歩に行くとしてもせいぜい1時間ほどで、しかも日が落ちて暗い中の散歩では犬にとっていい刺激になりません。 2017年にイギリスの王位獣医学校のシャーロット・バーン博士は「(人間と同じように)動物も退屈を苦痛と感じていて、(犬だけでなく)家畜や動物園の動物は、刺激が少なすぎる状態にあるため、脳の神経細胞(ニューロン)が死んでしまう」と報告しています。「うちの子はいたずらをしないからいい子」と話す方もいらっしゃいますが、刺激が少なすぎて鬱のような状態になっていることも懸念されます。 問題行動の予防や改善のためしつけを通した学習よりも大切なのは、日頃から犬の行動欲求を満たしてあげることです。一緒にいられる時間に、おもちゃだけを与えてひとりで遊ばせていませんか?短い時間の抱っこや撫でるだけではなく、一緒に遊んでコミュニケーションをとる時間を積極的に増やしましょう。 私が代表を務める、犬の飼い主教育を目的としたしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール」ではスクールでお預かりし、様々な社会経験を積ませる「犬の幼稚園」を運営しています。仕事の都合などで留守番の時間が長くなってしまうことは仕方ないことですが、愛犬の幸せのために、こういったサービスを利用することも検討してみてはいかがでしょうか。 カルテコでストレス度合いをチェック わたしと大切な家族の健康管理「カルテコ」7日間無料お試しはこちら ⇒https://karteco.jp/ 【App Store】 【Google Play】 主なストレスサインとして体をかき続ける、手を舐める、フケが出る、過剰な吠え、興奮性が高く落ち着きがないことなどが挙げられます。犬のストレスを定量的に検査するためには、採血をしたり尿を採取したりと時間も労力もかかります。「カルテコ」アプリでは、お腹や肉球などのピンク色の部位の動画を10秒間撮影するだけで、自律神経の状態や脈拍数、呼吸数が計測できます。愛犬のストレス度合いをチェックし、普段と違うなと感じたら獣医師やトレーナーなど専門家に相談してくださいね。 ---------------------------------------- 参考:犬にウケる最新知識 (ワニブックスPLUS新書)(鹿野先生著書) 株式会社Animal Life Solutions 代表取締役社長 鹿野正顕先生 1977年、千葉県生まれ。麻布大学介在動物学研究室(旧 動物人間関係学研究室)で人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングを研究、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。麻布大学卒業後、人と動物の関係に関する専門家やドッグトレーナーの育成を目指し、株式会社Animal Life Solutionsを設立。犬の飼い主教育を目的としたしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール」の企画・運営をしながらドッグトレーナーとして指導にも携わっている。2009年には世界的なドッグトレーナーの資格であるCPDT-KAを取得。日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT)理事長。 https://www.study-dog-school.com/member/entry/masaaki-kano-phd
ペットは人間と同様にストレスを感じることがあります。私たちがささいなことにストレスを感じるように、ペットたちも常にストレスにさらされています。ストレスが原因で異常な行動をとったり、体調を崩し治療が必要になる場合もあります。今回のコラムでは、ペットのストレスの原因、サイン、対処法について解説します。 https://www.sbiprism.co.jp/column/column_64.html?MDV_clm ※外部サイトに遷移します ペットの健康状態をチェック!!「カルテコ」7日間無料お試し 【App Store】 【Google Play】
自律神経は、心臓や血管、呼吸器官、消化器官などの内臓器官をコントロールする神経系です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、それぞれが対立的な働きを持ちます。交感神経はストレス反応や興奮状態に、副交感神経はリラックスや休息状態に関与しています。 自律神経の働きは一日の中で時間帯により変化し、自律的にバランスを取りながら働いています。自律神経は心身の健康に欠かせない役割を果たしており、自律神経のバランスが乱れることで、さまざまな病気や不調が引き起こされることがあります。この働きは、犬や猫などのペットでも同様です。 そこで獣医師の藤沼淳也さんに聞きました。 ―犬や猫の自律神経のバランスが乱れると、どのような症状が出てきますか? 下痢や便秘になる子が多いです。交感神経が優位な状態が続くと涙が減ってドライアイになったり、血糖値を上げるホルモンが出続けることで高血糖になり、糖尿病になったりすることがあります。また、朝方や夕方~夜にかけての交感神経と副交感神経の活動性が切り替わる時間帯は、不整脈が起こりやすくなる傾向があります。 ―自律神経のバランスが乱れる原因にはどのようなことがありますか? 引っ越しなどの環境の変化や、工事などの大きな音がストレスとなり、自律神経のバランスが乱れる原因になります。犬や猫は人間と違い、環境の変化や音の原因が理解できないため、ストレスを感じやすいです。また、猫の方がより敏感な子が多く、触られるだけでストレスになることもあります。物音でパニックになってしまうこともあるため、診察の時も音には気を付けていました。 ―自律神経のバランスを整えてあげるにはどのようにしたらいいでしょうか? まずは環境を整えてあげることです。また、触れ合うことでリラックスしやすくなります。嫌がらなければ優しく撫でたり、お風呂に入れたり、マッサージをしたりすることは自律神経のバランスを整えるのに効果的です。 ―自律神経の状態はどのように把握するのでしょうか? 脈拍数や呼吸数を計測し、その値から自律神経の状態を把握します。 ―正常な脈拍数・呼吸数を教えてください。 安静時における脈拍数・呼吸数はそれぞれ以下の通りです。 ・呼吸数 犬猫ともに10~30回/分 ※40回/分以上は呼吸が苦しい時・脈拍数 小型犬:60~80回/分、大型犬:40~50回/分 子犬の場合は倍で、220回/分以下 猫:140~220回/分 ―自宅での脈拍数・呼吸数の測り方を教えてください。 脈拍数は左胸に手を当てて測ります。呼吸数は、胸の動きを数えます。 ―診察時に安静時の状態が分かりづらいことはありますか? 動物病院の前を通るだけで嫌がったり、ケージから出てこなかったりと、ストレスを感じて脈拍数が高めになる傾向があります。自宅で測った脈拍数・呼吸数の数値があると、診察に役立ちます。 「カルテコ」アプリでは、お腹や肉球などのピンク色の部位の動画を10秒間撮影するだけで、自律神経のバランス、脈拍数、呼吸数が計測できます。 https://www.mdv.co.jp/solution/personal/karteco/ ※現在は犬に対応、猫向けは準備中です 監修者プロフィール 獣医師 藤沼 淳也 氏 獣医学部卒業後、動物病院にて臨床業務に従事。猫専門病院の院長を経て、現在はより良いペットの生活環境の構築に尽力。